【予想外の電話】

先日の昼下がり、Mさんから着信がありました。

“車に何かトラブルでも発生したのかな…？”

私は少しだけ身構えながら、電話に出ました。

しかし受話器から聞こえてきたMさんの言葉は、実に意外でした。

「私もついにギターを買いました！」と、開口一番明るい声。

その言葉を耳にした途端、このところ沈みがちだった私の気持ちも

にわかに日差しが射し込んだ様に、パッと明るくなりました。

もしかしたら今後、折に触れてしたためさせて頂くかも知れませんが、

実は私、アコースティックギターの弾き語りが三度の飯よりも大好きで、

以前にMさんとの会話の中でその事を話したら、

「私も学生時代にギターを弾いてましたよ。」と仰ったので、

「ぜひまた一緒にやりましょう！」と、もちろんその時は

半分社交辞令で申し上げたのですが、どうやらMさんは様々な

葛藤を乗り越えて？ついにアコースティックギターを購入したとの事です。

【YAMAHA製　エレクトリックアコースティックギター】

早速私はそのギターを見せて頂くことにしました。

とある場所で待ち合わせ、Mさんと落ち合いました。

購入されたのはYAMAHAのエレアコ（アンプに繋ぐと

スピーカーからも音を出せます。)AC１M。

弾きやすく、落ち着いた良い音を響かせます。

しばらくの間、音楽談議で盛り上がりました。

Mさんは６０代半ばの方なので、私よりは少し年上ですが、

６０年代から７０年代にかけて音楽界を凌駕した

フォークソングやニューミュージックをよく聞いて

コピーもしていたとの事で、私の大好きなジャンルとドンピシャでした。

「ぜひまた一緒にステージに立ちましょう！」

Mさんは私にそう言って下さいました。

社交辞令なんかではなく、本気でそう思って下さっているのが

超鈍感な私にも十分伝わって来ました。

どちらかと言うと嫌われ者の私は、これまではずっと

一人で演奏活動をやってきましたが、もしかしたら

近い将来、Mさんと二人でステージに立てる日が来るかも知れません。

“生きる希望が出来た！”少し大袈裟ですが、私は心からそう思いました。